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2017-04

キャベツ!! - 2016.04.26 Tue

うちの場合に限ってのことだと思いますが、すべての野菜を固定種・在来種でやろうとしたときに、大変だったものの一つが冬前に収穫するキャベツ。
特に、保存できる少し大きめのキャベツです。(札幌大球は大きすぎ)
F1だったら冬王とか湖月とかああいう系のキャベツです。
丸くて小さいグリーンボール系のキャベツならあるんですが、冬前のキャベツは保存用にしたいので比較的大きめがいいんですよね~。

それでもう何年もかけて(海外のキャベツも含めて)いろんな品種を試験してきたんですがいい品種がないんですよ。
もう少し南の方ならあるかもしれないですが、岩木山麓のうちの畑の条件でちゃんと結球する品種がないんですわ。

F1なら、もう簡単に行けるんですよね。何の心配もなく結球する。
が、これが固定種になると渡辺成功も中生成功も(たぶんこれ同じ品種?)、富士早生も黒葉中生1号もホルシュタイナープラッターもサクセッションも野崎中生も結球率が非常に不安定になってしまい、ダメ。直接仕入れた海外品種も満足いかなかった・・・。
種まき時期の関係だろうと思って、それこそ毎年それぞれの品種ごとに種まき時期をずらして試験してみましたが、どうしてもダメでした。
それで固定種キャベツを扱っている大手の種苗会社に電話して聞いてみたけど、やっぱりダメ。実際に青森で栽培したわけじゃないでしょうしね。

が、唯一、バッチリうまく行く品種を数年前に見つけたんです!

これがA種苗の「晩生キャベツ」という品種でした。最適な播種時期も何年か試験してようやく突き止めることに成功!
これだ~!!ついに見つけました!!

この晩生な私にぴったりな名前じゃありませんか!


しかし、よく考えてみるとこの晩生キャベツというファジーな名前。これは商品名であって品種名は別にちゃんとした正式名称があるはずだと思い、直接A種苗に問い合わせてみました。
すると「サクセッション系のキャベツの1品種ということで品種名まではご勘弁を。」とのこと。仕方ない。
それで、うちではこのキャベツを冬前収穫の主力品種に決定!としたわけなんですが、さて、翌年の種まき時期になったらなんとこの種が売られていないのだよ!
え~!!と思って、A種苗に電話すると、その年は西日本では販売したらしいが東北では販売しなかったとのこと。
今年はもう在庫がなくて今から販売はできないとのことでした。それで来年は販売しますか?と聞いたら「大丈夫ですよ。」との返答。心配なんで「ホントに大丈夫ですか?」と聞いたら「大丈夫ですよ」とにこやかな対応。
よかった~、と胸をなでおろした。
・・・そして、また1年経った。
またしても販売してないのです!!さっそくA種苗に連絡するも

「このキャベツはもう今年から販売を打ち切りました」とのこと。

「ええええええ~っっっ!!!!!!」約束が違うじゃないか!?
それが怖くて昨年確認したのに!大丈夫だって言ったのに!
と言うも「すみません。」の一点張り。
じゃあ、晩生キャベツの正式な品種名を教えてください、そうしたらこちらで調べて入手できるかもしれませんから、と言っても「カタログにも晩生キャベツとしか表示していないもので・・・すみません」。と、昨年とはまるで違う対応にらちが開かない。
もう、ショックのあまり食事ものどを通らず三日三晩泣き伏した・・・と言いたいところだが

マニアをなめてはいけません!

そういうこともあろうかと、このワタクシ、東北では販売しなかったと言われた年にわずかに残しておいた種を播き、種どり用に栽培していたのであった!
しかし、うちは長い冬の間に雪の下でネズミにごっそり食べられるため、キャベツもハクサイも越冬が非常に難しいのです。
翌年雪が融けて花が咲いたのはわずかに2株のみ。自家不和合性でこの2株の距離が離れて受粉できなかったためか、そこから実が着いたものは非常に少なく、まとまな種はほんの10粒弱だけでその他のほとんどが発芽能力のない「しいな」でした。
さあ、この10粒弱の種を増やさなければ!と昨年このわずかな種を播きましたが、

さすが晩生キャベツ、10株弱のすべてがバッチリ結球!

う~んやはり素晴らしいキャベツだ!
これをまた越冬させて種どりです!
昨年の越冬の失敗を受け、キャベツの種どりはキャベツ自体をそのまま雪の下で越冬させるのではなく、その年のうちに結球部分をできるだけ高い位置で切り取って収穫してしまい、ネズミが雪の下でキャベツを中心に食べてしまうのを防ぐということにしました。
雪解け後に脇芽を発生させてそこから花を咲かせて採種しようという作戦なわけです。

そして、雪が少なかった今年。
約1か月前にもう雪が融けました。それですぐに越冬させたキャベツの様子を見に行ったわけです。
どうだろう?何株越冬出来たろうか?とドキドキしながら。

なんと!そこにはこれでもか!と言わんばかりに残った部分までネズミに食い荒らされた晩生キャベツの無残な姿が・・・!
全滅でした。

そしてその場に崩れ落ちる一人のマニアの姿が。

これでもう、冬前にうちで収穫できる固定種キャベツはないなあ・・・と。
今までやっていたように、固定種のグリーンボール系の小さ目のキャベツで行くことにしよう・・・ともうキッパリ諦めました。

しかし、心の傷は癒えず畑を見回るも、晩生キャベツの「あった」場所は悲しい気持ちになるので自然と見ないようにしていました。
昨日の段階で「キャベツのあった」場所はこんな感じなんですよ。
IMG_2686_convert_20160426214812.jpg
まるでキャベツの跡形もないですよね。
地表はネズミの穴だらけ。

ところがです!
「もしかして」と思い、念のためもう一度確認しようとしゃがんで見たところ、なんと!もう死んでしまったと思われたわずかに残った茎から小さな元気な脇芽が出てきているじゃないですか!!
IMG_2682_convert_20160426214623.jpg


もう、雄叫びですよ!
狂喜乱舞!

IMG_2684_convert_20160426214758.jpg


昨日ですよ、昨日!
もう、宮沢賢治作品でいえばまさに「和風は河谷いっぱいに吹く」の気持ち!

IMG_2683_convert_20160426214745.jpg

この芽が出ていなければ、茎は枯れ果てているとしか見えないじゃないですか!?
どこからどう見ても枯れ果ててるようにしか見えないんですよ。
そこから脇芽が出てるんです。生きてたんですね!!

もう、生命の神秘ですわ。
ああ、もう最高の喜び!

5株以上復活しておりました!ふたを開けてみたらすごい越冬率!
これで種がつながりました!
昨日から、わたくし興奮状態です。



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プロフィール

白取 克之

Author:白取 克之
青森県の岩木山麓で無農薬・無化学肥料・半不耕起・草生・マルチ不使用で自然農を基本に在来種、固定種の野菜だけを育てています。

農法を簡単に説明しますと基本的な考えは自然農を心がけています。
ただ、植え付けの前に可能な限りごく浅く土の表面を均すためだけに耕起しています(深くても10センチ以内になるように)。それを半不耕起と言っています。
これは、当農場は開墾当時山であったため、山の小さな野ねずみも多く棲んでいて、冬の雪の下で縦横無尽に畑の土を掘り起こし、春雪が解けたあとは畝の形もわからないくらいものすごいデコボコと穴だらけになるところから生まれたやり方です。
本来の自然農では、草の積み重ねが年を越えて積み重なって行きますが、この場所では
一夏の間に土の表面に蓄積したたくさんの草や野菜の残渣などすべてこの雪の下で野ネズミによって細かく粉砕されてリセットされてしまうため、結果的にこの方法がこの場所にとっては思いのほかとてもよいものになっていると感じます。


私たち夫婦は2003年に木や灌木の生い茂る原野に入植し、森の開墾からスタート、沢に橋をかけ、道を作り、湧き水から水を引き、家を建て、丸1年の非電化生活を経て・・・と一からやってきました。

栽培作物は小麦、大豆、小豆、ニンニクなどの畑作物から30品目ほどの野菜、水稲も少し。
F1品種を使わず、すべて固定種、在来種の野菜というのが大きな特徴です。
自家採種率は果菜類でほぼ100%、全体でも60%以上。

収穫した野菜はセット野菜として会員さんに毎週お届けしております。

ニワトリは無農薬のお米と、うちの野菜くずに、草など、農薬や遺伝子組み換えなどとは完全に無縁なエサで育てています。

また、ここは縄文の「湯の沢遺跡」上にあり、縄文人たちの息吹が今でも感じられます。この話はまた長くなるので・・・。


また、就農のためのノウハウなど、農業研修生も受け入れております。
あるいは自然の中で岩木山の大地からエネルギーをもらい1年ゆっくりと自分を見つめる場としてもおすすめです。
自給のための作物の育て方、小屋の建て方、自給生活のノウハウ、一からの開墾の方法なども学べます
どうぞ、お気軽にお問い合わせください。

ちなみに趣味はクラシック音楽を聴くこと、チェロを弾くことで、ドヴォルジャークやスメタナといったチェコの国民学派が好きです。もちろんチェコビールも大好き!


<連絡先>
0172-93-2523
higashiiwakisan428*cronos.ocn.ne.jp(*を@に変えて送信してください)
お気軽にどうぞ~。

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